布幕。
皆さんは布幕シャッターという言葉をご存知だろうか?
まぁシャッターと言ってもカメラの話なんで
カメラの中で光の開け閉めをするパーツの事ですが。
一般的にシャッター部は金属製なのが普通ですよね?
僕がカメラに出会った頃でさえシャッターはほぼ金属製でした。
ただ
そんな時代にもまだ頑固に布幕製のシャッターに拘っていた
会社が存在したのです。
オリンパスが発売していたOMシリーズの一眼レフカメラには
横走り布幕フォーカルプレーンシャッター
という軽くてソコソコ丈夫でしかも電子制御で高速シャッターを実現した
マニアックな方以外にはよく判らないと思う機能面でも
とても優れたカメラでした。
何よりそのカメラらしいフォルムと
前に書いたXA2でわざわざコンパクトカメラに
ストロボをセパレートできる機能をつけた会社らしく
コンパクトさと低価格を実現する為ならシャッタースピードを
マニュアルで設定する装置さえオプションで別売にする
という心意気で完成させたOM-10というカメラは
ワインダー(モータードライブ)を外せばオモチャのカメラにさえ
見えかねないコンパクトさで
写真の専門学校に進学した僕に
学校で斡旋していたキャノンのA-1でもニコンのF-3でもなく
学校帰りに通りかかった中古カメラ屋で棚に並んでいたこのカメラを選択させるには充分だったのです。
もちろん
学校の斡旋では無かったため親には買ってもらえず
自力で買う事になったのは言うまでもない。
このOM-10が僕が所有した3代目のカメラで
学校卒業後、某会社に所属して西宮近辺に出没していた時も
「軽く落ちる」体験をした空撮に同行した時も
ヘベレケ状態で拉致され糸満市に連れて行かれた時も
ずっと一緒にいた相棒だったのである。
まだちょっと続きあったりしますので。
(ちょっとじゃ無い気も・・・)