まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

長巻。

今はどうだか知らないけど

僕が超貧乏学生だった遠い昔の話。
遊びに来た友達に
「響子さんと惣一郎のいない一刻館」と呼ばれた
十三の外れにあった風呂なしトイレ共同のおんぼろアパート
に住んでいた頃。
写真学科の学生だから写真を撮りまくらねばならんのに
そんなに撮りまくればフィルム代だってバカにならないじゃん。
な貧乏学生を支えてくれていたのが
100ft巻のモノクロフィルムだった。
本来ならフィルムローダーと言う専用の道具を使い
専用のフィルムケース(パトローネ)に装填するのだが
貧乏学生にそんな余裕などあろうハズもなく
おんぼろアパートの押入れを暗幕とガムテで補強した
なんちゃってな暗室に篭り
DP屋さんで貰ってきた使用済みのパトローネをこじ開けて
目分量で詰めて使っていた。

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もう最近の若い子はフィルム自体を知らないかもしれないな。
だいたいどこのフィルムメーカーでも
12枚撮り24枚撮り36枚撮りとかのフィルムがあってね
どのケースを使っても「40枚撮れる」くらいは詰めれるんだけど
なんせあくまで目分量で詰める訳だから
カメラのカウンターを見ても後何枚撮れるとか分かんないよね。
しかも貰ってきたケースがメーカーも枚数もバラバラ
な上に殆どがカラーフィルム用のケースだし。

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まぁフィルムを見れば白黒かカラーかは分かるんだけど
なんせ僕は酢酸溶液をポカリのペットボトルに入れて
「オマエそれはアカンやろ‼‼
的なトラップを仕掛けるようなヤツじゃん。
だから敢えてシャレで「2~3枚だけ撮れるかも?」
的なヤツを作って
ロケの授業の途中とかで友達に貸してやる用
なんか作ってみたりもしたんだけど
わざわざ少ない用とか書いたらバレるじゃん。
んでもってカメラバッグの中でシャッフルされて
自分で自分のトラップにハマるとか偶にありましたね。
大容量のメモリーカードのおかげで
撮影枚数をあまり気にしなくて良くなった今では
信じられないような
古き良き時代の懐かしい思い出だ。