通声。
昨日の記事にて触れさせて頂いた
これからサッカーを本気でする子達はしっかりと見て欲しい
試合中に何度も解説のナミ姉が繰り返した
ポルトガル戦をピッチで支え続けたもう一つの声。
中継をご覧になった方は気付かれたでしょうが
実際に彼女の声はよく通るのだ。
ピッチレベルの音声が拾われると
相手ゴール前にも関わらす彼女の声は届いていた。
しかも試合中それが途切れることはない。
ただ僕が(解説していたナミ姉もきっと)
これからサッカーを本気でする子達に見習って欲しいのは
彼女のコーチングの言葉なのだ。
ゴール前の混戦状態の時
普通は「クリア、セーフティに」と言うところを
普通は「クリア、セーフティに」と言うところを
「大きくいこう、大きく」と彼女は言う。
これにはクリアを大きくしようと言う意味と
ハッキリしたプレーをしようと言う意味が含まれている。
DFだけでなく全てのフィールドプレーヤーに向けられているからだ。
相手ボールになった時のマークの指示は明確に伝える
決して何番誰々がマークとかではない。
「アス、9番は任せた」
「じっくり行こう、大丈夫出来るよ」
若い二人のセンターバックの背中をしっかりと押していた。
そしてDFの選手だけでなく
前線の選手の惜しいプレーにも声をかける。
それだけ試合中ずっとゲームの流れを追っているのだ。
それは今から7年前
メダルを取り逃がし悔しい思いをした北京五輪で学んだこと。
代表で初めて正GKを任された彼女の前で
試合中ずっとチームに声をかけ続けていた先輩から受け継いだもの。
「慌てないでじっくり」
「大丈夫、焦るな、気持ちで負けるな」
「良いよ良いよ、ナイスチャレンジ」
常に先頭に立って身体を張り
よく通る声で周りを鼓舞し続けていた
磯崎さんを後ろで見続けたから。
ピッチでも
例えベンチにいても
なでしこの試合中のよく通る声のコーチングは
決して途切れることはない。
「存在感のあるゴールキーパーになりたい」
彼女の理想に一歩でも近づく為に。