まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

聖地。

SECRET HEAVEN

重く空を覆う鈍色の雲。
砂埃だけが吹き抜ける人の気配のない町。
まさに放棄された地。
仮説観察小屋と呼ばれるシェルターがたどり着いた
荒廃した町をどれくらい彷徨っただろうか
私は一匹の野良猫を見つけたのだった。
その猫はまるで私に「ついて来い」
とでも言わんばかりに振り返って私を見たのち歩き始めた。
私が追いつきそうになると走って逃げるくせに
角を曲がった時は必ず振り返って私を待っている。
そんな野良猫との追いかけっこをしている中で
私の前にあの看板が突如姿を現す。
砂埃と錆に汚れてしまってはいたが
それはまさに生物学者E何某博士著の「猫の生態Mの記」
で見た白と茶色と黒の三色の看板
「そうか彼らはココを目指していたのか?」
そんな考えが脳裏をよぎった時
何かとても重いものに押しつぶされるような感覚が私を襲った。
まるで空を覆う鈍色の空が落ちてきたような
薄れいく意識の中で猫の鳴き声が聞こえた気がした。

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普通に客商売をしていれば
宣伝をしてお客さんに来てもらえるように
色んな努力をするものだ。
例えばそれが病院や学校のような施設だとしても
私立で経営しているとするならば
患者さん学生さんが集まらなければ成り立たない。
不思議な事に
私が知っているその整体院は宣伝をしていない
それどころか看板さえなかったのだ。
整体院をしているような事はブログに書いていても
連絡先や大まかな場所さえ載っていない。
いかな本人が隠れ家的な整体院を目指していたとしても
探してくれる人がいて初めてかくれんぼは成立する。
発見されなければ無いに等しいのだから。
そんな私の思いが結実したこの看板を送ろう。
それが私の信者としての証だからだ。

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~生物学者E何某博士著「猫の生態Mの記」より抜粋~

 

「某国のEです 」エピソード7~猫の惑星~
act.14 SECRET HEAVEN
 
この物語はフィクションです
 
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