まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

走継。

今年もまた

それが自然なことのように
君はその決意を刺繍した黒いスパイクを履くんだね。
今年もまた
それが自然なことのように
サッカーの神様が息吹をふきこんだ名門チームの
背番号40のジャージを羽織るんだね。
そして今年もまた
試合中はそれが自然なことのように
前線の選手達に
痺れるようなパスを通し続けるんだね。
君のプレーを楽しみにしている
君に勇気づけられ
君に励まされている子ども達に
サッカーの楽しさ厳しさ難しさを
プレーを通して伝え続けていくんだね。

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この日になると
まるで思い出したかのように
テレビや色んなメディアが復興支援のコンテンツを組むけれど
君が一年を通して
いや君があの日からずっと欠かすことなく続けている活動が
どれだけかの地でサッカーをする子ども達に
希望を勇気を与え続けてきたか
現役のサッカー選手として
トップリーグのトップチームでプレーしながら
本当にそれが当然なことのように
君はこの4年間を過ごしてきた。

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僕がこの日記で
君宛の手紙を書くのももう3回目になるんだね。
その間に
当初は活動休止の苦境に立たされながらも
「せっかくなら同じ東北へ」と
かの地の皆さまの温かさに迎えられたあの子達のチームは
代表チームに選手を送り出すまでになったよ。
僕が卒アルを作っているド田舎の町の中学生は
どんな縁があったかは知らないけど
浪江町の中学校と交流活動をしてくれているよ。
君がかの地の子ども達の為にしてくれている事も
いつかきっと花開いて
未来のJリーグへ繋がっていくんだろうね。
だから満男君。
今年もまた君の黒いスパイクから
一本でも多くのパスが繋がれていく事を
楽しみにしているよ。

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平成27年3月11日
東北が生んだ日本屈指の天才パサーの
熱い闘志と情熱に心からの敬意をこめて。