疑惑。
今
平和な邑の六年男子はある疑惑の渦中にあります。
前にも書いてますが
小学校の卒アル用の撮影では
男子はさまざまな理不尽を強いられる訳です。
「俺に逆らうヤツは眉毛つなげてやる」とか
「女子がふざけ過ぎたら男子に鼻毛書いてやる」とか
「男子は連帯責任でもれなく全員だ」とか
とにかく男子には理不尽がついてまわる訳です。
そんなこんなしながら
女子の個人写真の時間になった時でした
女子の個人写真の時間になった時でした
「俺が集中出来ないから男子は邪魔だ散れ」
と言われ女子の撮影を遠巻きに見ていた男子は
先に写した自分達とは明らかに違う様子と
自分達の時には無かったレフ板に存在を見つけ
ついに我慢できなくなったのでしょう
「女子だけ手をかけて写すのはおかしい」とか
「俺らにはあんなレフ板無かった」とか
口々に言い始め
最終的に出た結論を僕と担任の先生に言いに来たのです。
「僕たちも女子と同じように撮って欲しいです」
なんともすごく当然な言い分なんですが
「そうか君達は女子になりたいんだ」
と僕に曲解されてしまい
「男子は女子になりたいそうです」
と女子に伝えられ
「じゃあスカート履いてこい、スカート」と
より理不尽な決定が下された上に
その後のクラブ活動や委員会活動の撮影でも
「今年の六年男子はオネエ疑惑があります」
と他の先生がたに言いふらされる事になったとさ。
めでたしめでたし。