契約。
僕が子どもの頃には
日本ではサッカーはまだプロリーグはおろか
プロ選手も存在していなくて
だからって訳じゃないんだけど
高校進学の時にマグレで受かった進学校に
「私学には女子いないし」
的な理由であっさり進路を決められたり
気に入らない先輩がいるってだけで
「真夏に本気でサッカーをするのは大馬鹿者」
と言って退部届けを出せたりしたんだけど
Jリーグが出来て
いつの間にかサッカーはプロ選手の職業になって
海外と同様にサッカーはビッグビジネスな時代になったけど
それはあくまで男子限定の話で。
今から四年前の夏の日
一番キレイな色のメダルを手に入れたあの日
その大半の選手達はまだ普通の女の子達で
頑張り屋さんの女の子達の集まりで
それが証拠に
高々と優勝杯を掲げて見せた絶対エースでさえ
手取りが20万円に満たない月収で
「それでもサッカーに集中できるだけ有り難い」
と言っていたり
と言っていたり
ドイツでプロリーグに所属して
そのチームの中心選手だった梢でさえ
サッカー協会から強化指定選手として1試合につき幾らかの
日当を貰ってやっと生活できるレベルの契約だったのだ。
あれから四年。
世界の女子サッカーのレベルは格段に上がり
特になでしこの活躍を見せつけられた欧州リーグでは
各国それぞれに資金を投入してまで
ほぼ完全プロ化ができて
他国から有力選手を呼べるまでになっています。
他国から有力選手を呼べるまでになっています。
ただなでしこリーグでは
それまでとは比較にならないくらいの観客動員数になっても
神戸の1チームを除いては
プロ契約出来ている選手はほんの一握りで
大半の選手は企業に就職したりアルバイトしたりしながら
サッカーをしているのが現状なのです。
プロ契約している選手だって
一部の海外移籍メンバーを除けば
普通の社会人と大して変わらない年俸で
とても男子のような金額は提示されてはいません。
だからこそちゃんとサッカー選手としてオファーがある
海外リーグのチームへ移籍してプレーしてみたい。
今回の代表メンバーに海外リーグとりわけ
欧州リーグのチーム所属の選手が多いのには
そんな背景もあるのです。
想像も出来ないような金額が報道される男子とはまた違った
あの子達の移籍事情。
それぞれがそれぞれの想いを胸に戦っているカナダ決戦
だからこそ
どうしても知っておいて頂きたかったお話です。