まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

契約。

僕が子どもの頃には

日本ではサッカーはまだプロリーグはおろか
プロ選手も存在していなくて
だからって訳じゃないんだけど
高校進学の時にマグレで受かった進学校
「私学には女子いないし」
的な理由であっさり進路を決められたり
気に入らない先輩がいるってだけで
「真夏に本気でサッカーをするのは大馬鹿者」
と言って退部届けを出せたりしたんだけど
Jリーグが出来て
いつの間にかサッカーはプロ選手の職業になって
海外と同様にサッカーはビッグビジネスな時代になったけど
それはあくまで男子限定の話で。

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今から四年前の夏の日
一番キレイな色のメダルを手に入れたあの日
その大半の選手達はまだ普通の女の子達で
頑張り屋さんの女の子達の集まりで
それが証拠に
高々と優勝杯を掲げて見せた絶対エースでさえ
手取りが20万円に満たない月収で
「それでもサッカーに集中できるだけ有り難い」
と言っていたり
ドイツでプロリーグに所属して
そのチームの中心選手だった梢でさえ
サッカー協会から強化指定選手として1試合につき幾らかの
日当を貰ってやっと生活できるレベルの契約だったのだ。

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あれから四年。
世界の女子サッカーのレベルは格段に上がり
特になでしこの活躍を見せつけられた欧州リーグでは
各国それぞれに資金を投入してまで
ほぼ完全プロ化ができて
他国から有力選手を呼べるまでになっています。
それまでとは比較にならないくらいの観客動員数になっても
神戸の1チームを除いては
プロ契約出来ている選手はほんの一握りで
大半の選手は企業に就職したりアルバイトしたりしながら
サッカーをしているのが現状なのです。

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プロ契約している選手だって
一部の海外移籍メンバーを除けば
普通の社会人と大して変わらない年俸で
とても男子のような金額は提示されてはいません。
だからこそちゃんとサッカー選手としてオファーがある
海外リーグのチームへ移籍してプレーしてみたい。
今回の代表メンバーに海外リーグとりわけ
欧州リーグのチーム所属の選手が多いのには
そんな背景もあるのです。
想像も出来ないような金額が報道される男子とはまた違った
あの子達の移籍事情。
それぞれがそれぞれの想いを胸に戦っているカナダ決戦
だからこそ
どうしても知っておいて頂きたかったお話です。