邂逅。
LONELY BUTTERFLY
私が数ヶ月に渡り軟禁され
意味なく砂漠を連れまわされた仮設観察小屋と呼ばれる
このシェルターが辿り着いたのは荒れ果てた町の外れだった。
北半球が放棄された地というのは本当のようで
私が生まれ育った南半球の町のような防砂壁も無ければ
町に辿り着いたチビ猫と呼ばれる生態が
防砂壁を乗り越える為のネットも張られていない
まぁ防砂壁が無いのだから当然と言えば当然か。
とにかく私はその荒れ果てた町に入ってみることにした。
このシェルターが辿り着いたという事は何かしらの意味があるのだろう
と言えばカッコがいいが実際の話
あの小屋に何か月も閉じ込められていたのだ。
ソコが何処か分からないにせよ町に辿り着いたのだ。
つい入ってみたくなった私を誰が責められようか。
鈍く重い色の雲に覆われた空。
砂埃にまみれて人の気配のしない街並み。
小一時間くらい彷徨った私の前に
突然一匹の野良猫が姿を現したのだった。
それは決して史実として語られることの無い
封印された記録の中にある仮説の一つ。
まだ人類がこの星で栄華を極めていた時代には
多種多様な姿が確認され愛されてきた猫達は
西暦2100年頃にこの星を襲った天変地異によって
完全に種としての存続が途絶えてしまった。
そしてもう一つ。
人知れず繰り返されてきた
人類と得体の知れないナニカと呼ばれるモノ達との戦いの歴史。
この星から猫という古来種が途絶えた時
かつて初代エージェントEと呼ばれた男により
破邪の秘術を用いて封印されたナニカが目を覚ます。
そしてこの星の新たな猫として世界中にその姿を見せ始める。
これはこの物語においては史実である。
例え
川越ら辺に在住らしい整体師さんから抗議の山が届こうとも。
「某国のEです 」エピソード7~猫の惑星~
act.13 LONELY BUTTERFLY
act.13 LONELY BUTTERFLY
※この物語はフィクションです※
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