生立。
A DAY IN THE LIFE
思えば子どもの頃からツイていない事の連続だった。
小学校の頃。
隣の家の幼なじみと一緒に野良猫を見つけた。
見つけたのも最初にエサを与えたのは私だったのに
何故かその野良猫は隣の家に住み着き
隣の家の庭猫になり
それから数ヶ月後には幼なじみの父ちゃんは出世して
隣の家も幼なじみも何処かへ行ってしまった。
若干だが本当に若干だが
庭はウチの方が広かったのに猫は隣の家を選んだのだ。
やがて私が上の学校へ上がる頃
もう一度野良猫を見つけウチの庭に誘うチャンスが訪れる。
「今度こそ
今度こそウチに庭猫を!!」
と喜び勇んだあの日。
私の父はリストラにあい庭の無い長屋に引っ越す事になった。
そして今
今度こそ高額報酬の仕事をし終えて念願の庭猫を。
なはずが
何故か砂漠の真ん中で
野良猫になる前の状態のチビ猫を
日々眺めるだけの毎日が続いている。
生物はその進化の過程において
幾つもの必然と奇跡的な分岐を経ている。
人間とて例外ではなく
もし氷河期が来て恐竜が絶滅しなかったら
いや
そもそもこの緑と水の惑星が存在しなかったら
そもそもこの緑と水の惑星が存在しなかったら
果たして今日の栄華さえ有り得たかどうかさえ疑問なのだ。
その栄華と繁栄を極めた人類さえ
自らの愚考により衰退の一途を歩むしかなくなっている
西暦2400年頃のお話。
愚かな人類を尻目に猫達は独自の進化を遂げ
砂漠と猫の惑星と呼ばれる程になっていた。
果たして彼らは一体何処から来て何処へ向かうのだろうか?
そしてこの物語はどこへおちつくのだろうか。
「某国のEです 」エピソード7~猫の惑星~
act.8 A DAY IN THE LIFE
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※この物語はフィクションです※
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