まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

通声。

昨日の記事にて触れさせて頂いた
これからサッカーを本気でする子達はしっかりと見て欲しい
試合中に何度も解説のナミ姉が繰り返した
ポルトガル戦をピッチで支え続けたもう一つの声。

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中継をご覧になった方は気付かれたでしょうが
実際に彼女の声はよく通るのだ。
ピッチレベルの音声が拾われると
相手ゴール前にも関わらす彼女の声は届いていた。
しかも試合中それが途切れることはない。
ただ僕が(解説していたナミ姉もきっと)
これからサッカーを本気でする子達に見習って欲しいのは
彼女のコーチングの言葉なのだ。

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ゴール前の混戦状態の時
普通は「クリア、セーフティに」と言うところを
「大きくいこう、大きく」と彼女は言う。
これにはクリアを大きくしようと言う意味と
ハッキリしたプレーをしようと言う意味が含まれている。
DFだけでなく全てのフィールドプレーヤーに向けられているからだ。
相手ボールになった時のマークの指示は明確に伝える
決して何番誰々がマークとかではない。
「アス、9番は任せた」
「じっくり行こう、大丈夫出来るよ」
若い二人のセンターバックの背中をしっかりと押していた。
そしてDFの選手だけでなく
前線の選手の惜しいプレーにも声をかける。
それだけ試合中ずっとゲームの流れを追っているのだ。

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それは今から7年前
メダルを取り逃がし悔しい思いをした北京五輪で学んだこと。
代表で初めて正GKを任された彼女の前で
試合中ずっとチームに声をかけ続けていた先輩から受け継いだもの。
「慌てないでじっくり」
「大丈夫、焦るな、気持ちで負けるな」
「良いよ良いよ、ナイスチャレンジ」
常に先頭に立って身体を張り
よく通る声で周りを鼓舞し続けていた
磯崎さんを後ろで見続けたから。
ピッチでも
例えベンチにいても
なでしこの試合中のよく通る声のコーチングは
決して途切れることはない。
「存在感のあるゴールキーパーになりたい」
彼女の理想に一歩でも近づく為に。