まだ49なんだからね。

気分はお兄ちゃんですが49歳らしいですよ。

決断。

「新しい環境で挑戦してみたくなった」

久しぶりに雑誌の対談記事で見た彼女は
随分と晴れやかな顔で笑っていた。
確か去年の今頃は
代表のトップチームに選出されて
アルガルベカップに出場する為ポルトガルにいた彼女。
JFAアカデミーの一期生として早くから注目され
各年代の代表チームの主軸としていやエースとして活躍し
一昨年の夏には
「若くて強くて可愛らしい」ヤングなでしこの中心選手として
メディアにも引っ張りダコだった彼女。
しかし実際には厳しい現実とずっと向かいあってきた。

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そんな彼女が出した答え。
二部リーグの社会人チームへの移籍。
午前中は仕事をして午後から練習の生活
今までずっとサッカー中心でやってきた彼女にとっては
何をするにも戸惑うことも多くあるだろう。
それでも移籍したチームには
アカデミー出身の気心も知れた仲間もいるし
全て親会社所属のチームだから
必要以上に同僚に気兼ねすることなくサッカーができる。
何より
これからの日本女子サッカーの中心にいるべき彼女には
地域の方々に支えられている社会人チームという
日本で女子サッカーをする殆どの子が立っている現状を
ただ知っている情報としてではなく
その目でちゃんと見て
現実として体感しておいて欲しいから
僕はとても良い経験だと思います。

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彼女がそのインタビューで語っていた通り
「デビューが早かった分、多少の遠回りも良いかもしれない」
今は自分を望んでくれるチームで
しっかりとサッカー選手として社会人としての経験を積んで
また代表チームに戻ってくればいい。
リズミカルかつアクセントの効いた流れるようなドリブル
両足で同じようにボールを捌けるキックのスキル。
ここ一番でボールが回ってくる運。
僕が彼女を始めて見た時感じた
僕が大好きだった頃の前園君がピッチに戻ってきたような感覚
彼女の持つ彼女にしかできない才能は
多少の回り道くらいでは決して色褪せたりしないはずだ。
2020年
東京オリンピックで一番キレイな色のメダルを目指すチーム
のエースはやっぱ彼女であって欲しいから。
2015年早春
太陽の子の新たな挑戦が始まる。