生粋。
例えばウチの会社はクリエイターの集団ではなくサービス業なんで
お客様のお子様がふざけててもそんな怒れない訳ですよ。
しかもお客様の方から先に
「ウチの子が手をかけさせてスミマセン」
的な事を言われたりなんかしたら
「大丈夫ですよ、友達なんで全然オッケーですよ」
とか言わざるを得ない訳です。
しかも運の悪い事に七五三の撮影と卒アルの撮影って
時期的に微妙に重なる場合が多いので
家族で写真館に行った次の週に学校で会ったり
しかも写真館行った時に一緒に遊んだおじちゃんが
六年生に下の名前で君づけで呼ばれてたりなんかした日には
「あぁ、あのおじちゃんは友達でいいんだ」
と変な納得をしかねないのです。
だから平和な邑の子ども達は
誰一人疑うことなく僕をT君と呼ぶ上に
揃いもそろってタメ口を利きやがる効いてくれる。
ただ六年生になると少し様相が変わって
僕は「ただの友達」から「スゲ〜友達」にランクアップするんだけど。
いつも難しい顔でとっても怖い六年担任の高橋先生や
教頭先生も校長先生まで
「Kさん」ってさん付けで呼んで敬語で話すのに
自分達は君づけでタメ口オッケーな優越感と
普段は絶対に入れない屋上や
よほどな事がないと上がれない藤棚の芝生だって
T君がソコが良いって言えば自由に使える特権がある。
六年生の味方の本当にスゲ〜友達。
だから「全力で走れ」って言われても
「これ以上ない勢いで飛べ」って言われても
「運動神経に自信があるヤツは
空中で5秒くらい友達を待ってやれ」って言われても
「このおっさん何言ってんの?」
的な空気にはならないんじゃないかなって勝手に思ってます。
んでもって
「女子は可愛く撮らんと後々の売上に響くけど
男子は写ってさえいれば問題ない」
「何それ?贔屓じゃん、差別じゃん」
「贔屓でも差別でもない。区別だ区別」
的な口喧嘩が成立し
「文句言ったり逆らうヤツは眉毛繋げるぞ。
男子は連帯責任でもれなく全員だ」
的な横暴が堂々と成立するのだと思います。
もちろんあの子達が地域の皆さんに
ド田舎の子どもとしてド田舎の子どもらしく純粋培養され
それが当たり前の素直な子に育っているという
大前提があるんですけどね。