画鋲。
昨日、S君残酷物語を書いていて思い出したのですが
実は僕にはもう一つ
今、当時の僕に伝えることができるならば
「オマエ今すぐ全力で謝って来いや」
と指導したい思い出があります。
それは昨日のお話から数年後の中学生の時の出来事です。
当時の僕のクラスでは
休み時間の間に席を立ったヤツの椅子に画鋲を置いて
ソイツが座った瞬間のリアクションを楽しむという
まるで出川師匠やダチョウ師匠がするような悪戯が大流行していて
たいがい誰しも一回は当たり
次からは警戒するので暫くして別のヤツに仕掛ける
といった感じだったのです。
ところが僕の隣の席だったR君は
お人好しなのか天然なのかわかりませんが
日に何度も引っかかり
休み時間が終わる度にイテッと叫び声をあげ
僕らの関心は面白さよりもいつ彼が学習するのかに変わっていました。
そして事件は起こったのです。
ある日のことです。
休み時間の間に仕掛けられた画鋲トラップが
R君の座り方が良かったのか置いた位置が悪かったのか
不発に終わってしまいました
普段ならその不発弾が如何にして炸裂するか
授業そっちのけで興味の対象になるところだったのですが
運悪く次の授業は
学校一怖いと恐れられていた鬼のO先生だったので
学校一怖いと恐れられていた鬼のO先生だったので
みんな不発弾の事なんてスッカリ忘れて
真面目に授業を受けていました。
授業が中盤にさしかかった頃
授業が中盤にさしかかった頃
O先生に当てられ黒板に板書するR君のズボンで
刺さったままの不発弾がキラっと光りました。
刺さったままの不発弾がキラっと光りました。
僕は気がついたもののいかんせん相手は鬼
素知らぬ顔をするのが精一杯で
自分の席に戻りR君が着席した時に不発弾が作動したのでした。
「痛っ‼︎」
明らかにいつもと違う声で叫び椅子から転げ落ちるR君。
鬼がまさに鬼の形相で彼に駆け寄りズボンを脱がすと
太ももの内側に2cmほどの擦り傷と血がにじんでいました。
結果
R君は太ももを負傷し保健室へ行き
R君は太ももを負傷し保健室へ行き
我々男子数名は鬼の鉄拳制裁を食らったのでした。
ゴメンねR君
僕にあの時ほんの少しの勇気があれば
女子もいる前でO先生にズボンを脱がされる事もなければ
「Oのヤツいつか殺してやる」
ってうわ言を口走るほど心に傷を負うこともなかったのに。
良い子のみんな。
画鋲を使った悪戯はとてもとても危険なので
絶対に真似しちゃダメだぞ。