欠片。

そうかキミだったのか。
昨日の試合を見ながら何度もうなずいていた。
この一年
紆余曲折を重ねたあの子達に欠けていたもの。
やはりキミだったのか。
久しぶりに戻ってきた絶対エースでも
一年間、常に悔しさを味わい続けた
出湯の里の情熱を纏いしレジスタでもなく
あの子達が最強の名をまとう為に
現時点では一番必要だった最後の１ピース。

自陣最後部から敵陣最深部まで何度も駆け上がりながら
次のシーンではいつの間にか
最終ラインのフォローができる場所まで戻っている。
前にダイアリー版で書いた
日本女子サッカー界が生んだ右サイドの最高傑作
としてのプレーを普段どおりにこなしながら
ディフェンスラインどころか
若い二人のセンターバックまでコントロールしているようにさえ見えた。
何より
攻撃時には阿吽の呼吸で絡める二人のレジスタが
ゲームの支配に集中する事ができたのも
昨日の試合では不在だったバランサー役まで
キミが担っていてくれたから。

間近でキミのプレーを見る事ができた
たくさん足を運んでくださった長崎の方々はもちろん
何度もキミの背番号と名前を呼び続けた
元熱血ディフェンダーのお陰で
テレビの前の皆さんにも
将来のなでしこを夢見る少女達にも
頼もしく眩しく映っていたことでしょう。
指標とすべきサッカー選手が日本でプレーしてくれている。
「一生懸命走ること」
「絶対にあきらめないこと」
「仲間の為にすべきプレーを考えること」
この３つを忘れなければ
サッカーの神様は決して見捨てたりしないよ。
そんな風に背番号２番の背中が言っていた気がした夜でした。

追伸。
親愛(?)なるナミ姉ちゃんへ
細かいテクニックの話をする時だけは
名波さん指名で話をフルのはあまりに松○さんが不憫です。
気持ちはとても判るんですが
今や絶大な人気を誇る
語彙は少ないけど気持ちで解説する○太郎さん
にも少しはテクニックについても聞いてあげて下さい。