伝言。
例えばその印刷屋さんが
ウチらの業界では結構有名で大きな会社だとしても
一般の方には卒業アルバムの印刷屋さんなんて
そうそう名前を聞いたりする機会なんて
ないでしょうから
岡山県のしかも西部地区に暮らしていて
普通に公立の学校に通っている子ども達や保護者の方が
まさか自分の子どもの卒業アルバムを
仙台で印刷してるなんて思わないだろうし
僕としてもわざわざ説明したりはしないんだけど
「素直で大人しいのだけが取り柄」
とさえ言われることもある
とある田舎町の進学校に通う高校生は知っています。
大学受験が佳境を迎える中
指定された登校日以外は学校に来ない3年生の代わりに
アルバムが15冊入った段ボール箱を
教室棟の3階まで運んでくれるサッカー部有志のみんなが
箱を持ち上げる前に監督から
「お前らその箱に書いとる事と住所をよう読んでから運べ」
と言われ慎重に大切に持って上がってくれて
3階でその箱を受け取るアルバム委員にも
アルバム担当の先生から同様の旨が通達され
「せっかくだからクラス全員に教えてあげよう」
箱に入ったまま各クラスへ運ばれるのも
文化祭と体育祭のスナップ写真の販売の時
4000円とか5000円とかになってしまい
「本当に買っていいか、お母さんに聞いて来い」
僕に突き返された注文票を本人から見せられても
「アンタいいかげんにしなさいバカじゃないの」
とか言いながらも最終的には
「高校生活最後の思い出だから仕方ないね」
そう言って下さる保護者の方に育てられたからでしょう。
今年も無事に仙台市青葉区から届いた卒業アルバム。
全員登校日の昨日は生憎の雨模様。
すると3年生のほとんどの子達は
「せっかくのアルバムが濡れるのはもったいないし
明日また取りに来よう」
担任の先生に預けて帰ったそうです。
良かったねiさん。
どうやら今年も仙台で作ってる卒アルが
あの子達の自慢の記念品になってるみたいだよ。